スタッフブログ

振袖を着たらどうふるまえばいいの?~振袖の所作・仕草~

登録日:2020.12.04

お知らせ成人式所作振袖

こんにちは!呉服部営業の山下です。

 

もう12月に入り
成人式まであと少しになりましたね。

成人式に向けて、振袖の準備はもちろんですが
それに加えて備えておきたいことがあります。

 

それは「振袖を着た際の所作・仕草」です。

 

振袖を着て美しくなっても
大股で歩いたり、手を上にあげて大きく振っていたら台無しになってしまいます。

着ている服に合った振る舞いをするだけで見え方は全く変わってきます。

 

また、振袖を着られる際のよくある質問に
「トイレってどうしたらいいんですか?」
というのがあります。

またその他車の乗り降りなど、
普段着慣れない服でどう動いたらいいのか分からない方が多いと思います。

ですので、今回は振袖の所作・仕草、いざというときの振る舞い方について書いていきます。

 

立ち姿

まずは基本の立ち姿です。

振袖を着るときは、首と背筋をまっすぐ伸ばし、おへそに力を入れ
前かがみにならないようにすると綺麗に見えます。

また、足元は左右の足を揃えるのが基本ですが、
記念撮影のときは左足を草履半分ほど出し、身体を斜めにすると
振袖の柄がよく見えるようになり、とても綺麗です。

またこの立ち方ですとほっそりしても見えるのでオススメです。

 

 

 

座り姿

次は座り姿です。

成人式では式典中、また待ち時間に座ったりするので
座り姿でも美しく見られるようにしておきたいですね。

椅子に座るときは、まず帯を背もたれに押し付けないように
浅めに座ります。

深く腰かけてしまうとせっかく綺麗に結んだ帯が
ぐしゃぐしゃになってしまいますので、ここは注意です。

また膝をきちんとくっつけることをお忘れなく。

そして背筋を伸ばし、左右のお袖を膝の上で重ね、その上に手を軽く置きます。

お袖が垂れていると床について汚れてしまいますし、踏まれてしまうこともあります。
気づいたらお袖で床を掃除してました、
というのは成人式後のクリーニングでよくお聞きするお話ですね。

また襟元の着崩れの原因にも
なったりしますので、要注意です。

 

また座敷に座るときは、足の裏を片方の足に乗せることなく、揃えて、背筋を伸ばして座ります。
これは普通よく思い浮かべる正座の姿ですね。

立ち上がるときは、爪先から足を起こし、足を揃えたまま立ち上がると綺麗です。
このとき裾を踏まないように気をつけてくださいね。

 

 

歩き姿

次は歩き姿です。これは特に重要ですね。

せっかく振袖を着るのですから、品よく美しく見られたいですよね。

まずお洋服のように大股で歩いたり、大きく手を振りながら歩くのはNGです。
さらにこれも着崩れの原因にもなってしまいます。

歩幅はいつもより小さめに、爪先を少し内向きにして振袖の裾がはだけないように
歩きましょう。

また歩くときは、立つときも同様ですが、身体の重心を足の土踏まずの前方に置きます。
そうするとより美しい歩き姿になります。

加えて草履は引きずらないように、鼻緒を親指と人差し指で挟むイメージで歩きましょう。
草履を履いて、爪先をトントンするのもNGです。
草履が痛んだり、鼻緒が緩む原因になったりしますので注意してくださいね。

 

階段の上り下り

次は階段の上り下りです。

ここで一番気をつけて頂きたいのは、「お袖を床につけないこと」です。

まず、お袖はここでも引きずらないように、両袖を合わせて片腕にかけます。
下ろしたままですと、今度は階段の掃除をしてしまうことになりますので必ず腕にかけましょう。
さらに階段に対して身体をやや斜めにして、少しずつゆっくり歩くととても上品で綺麗です。

階段を上り下りするときは、片手で上前を少し持ち上げると裾さばきがスムーズになります。
誤って裾を踏んでしまうと、そのまま裾がズルズルと落ちてきてしまう場合が多くありますので
そういった意味でも裾は上げるようにして頂きたいです。

ちなみに両手で裾をつまみ上げるのは美しくないのでNGです。

ですが、安全第一に、
下りるときは特に、視線を足元に置き、お袖を持った手とは反対の手で
手すりを持ちながら歩いて頂いても大丈夫です。

トイレの入り方

次は、皆さまがご心配されるトイレの入り方についてです。

着慣れないものを着ると、毎回悩みますよね。

私も自身の成人式のときには
どうしたらいいかわからずトイレに極力行かないようにしていた覚えがあります。

ですが大丈夫です!
要点さえ押さえれば簡単ですので、ご安心くださいませ。

トイレに入る際は、最初に両袖を軽く結ぶ、もしくは両肩にかけます。

そして裾を上から順に、振袖の上前(着物を着たとき外側にくる部分)、
下前(着物を着たときに内側にくる部分)。
振襦袢の上前、下前。裾除けの上前、下前をたくし上げ
それぞれを包み込むようにし、片手で落ちないようにしっかり押さえて用を足します。

1枚ずつめくれば大丈夫ですので、焦らずに床などにつかないよう気をつけながらしましょう。

また洗濯ばさみを使ってもOKです。
その場合は、すべてを包み込んだ最後の裾を帯の上線(帯の上の端のこと)に
挟んで留めれば大丈夫です。

 

下ろすときは、順番を逆にして、裾除け、振襦袢、振袖とそれぞれの下前、上前の順で戻しましょう。
トイレが済みましたら、裾が元通りになっているか、
前後のおはしょり(着る人に合わせて着物の長さを調整した部分で、帯下にあります)
が裏返っていないか確認してくださいね。

また下ろすときは下に強く引っ張らないように、優しく下ろしてください。
強く引っ張ってしまうと、これも着崩れの原因になります。

 

 

車の乗り方、降り方

次は車の乗り降りです。
こちらも重要なポイントです。

まず、座る位置ですが、助手席の後ろ座席がベストです。

そして最初に、バッグなど手持ちの荷物は先に車に乗せてしまいます。

次に両袖を重ねて、左手で軽く持ち、お尻から座席に腰かけます。
右手で体を支えながら、裾が広がらないように両足を揃えて足を浮かせ、
体ごと右に90度回転して車に乗ります。

最後に、膝回りやお袖を整えたら完了です。

ここでも、帯を潰してしまわないよう、浅めに腰かけてくださいね。

また、お袖をドアに挟まないように気をつけてくださいね。
お袖をドアに挟んでしまい、車の油がついてしまった!というご相談もよくありますので、
きちんとお袖まで全部車の中に入ったことを確認してからドアを閉めましょう。

降りるときは、乗るときと逆で、座席から体を外側に向け、両袖、上前を軽くつまみ、
裾を少し上げてから、ゆっくりと両足を外に出し、車の外に出ます。

降りてからも、おはしょりや裾を整えることをお忘れなく。

 

 

ものを取るとき、手を挙げるとき

次は手を動かすときのポイントですね。

何か遠くにあるものを取ったり、手渡したりするとき、また手を挙げるときは
使う手とは反対の手で、お袖口を軽く抑えながら行います。

腕がむき出しになるのは美しくありませんし、
これも着崩れの原因になりますので注意してくださいね。

加えて、物を取ったりするとき、
Xのラインに沿って手を動かすようにすると、より女性らしく見えます。
右側にあるものは左手で、左側にあるものは右手で、というようにされるとグッドです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

このほかにもNG項目として3つの点があります。

①襟元にスマホを入れない(着崩れの原因になります)

②ファーやショールは勢いよく羽織らない(優しく後ろ襟のカーブに沿って羽織りましょう)

③ショルダーバッグはNG(振袖を痛める、着崩れなどの原因になります)

これらにも気をつけて、みんなで美しく振袖を着ましょう!

 

 

今回書かせて頂いた内容は
ふじもとで振袖を購入して頂いた皆さまにお渡ししております、
「お振袖を10倍楽しむ安心BOOK」
にも記載されていますので、お持ちの方はそちらをご覧くださいませ。

 

また、お持ちでない方
気になることがある方は、お気軽にご相談下さいませ。

お問い合わせはこちら

 

ふじもとは、山口県内で唯一の日本着物システム(JKS)加盟店として
振袖選びから成人式後のアフターフォローまで
誠心誠意、スタッフ全員でお手伝いさせて頂きますので、
これからもどうぞよろしくお願い致します!

山下