スタッフブログ
こんにちは。山口市中心の商店街 米屋町にございます ふじもと呉服店 の原田です。
今年もこの季節がやってまいりました。2028年(令和10年)“20歳のつどい”を迎えられる、高校3年生の皆様の振袖選びが本格的にスタートしています。早く動き出す方、まだゆっくりと下見の気持ちで過ごされている方、その準備のペースも本当にさまざまです。
春からの進学で県外に出られることを考え、今のうちにご家族でそろって選んでおきたいとおっしゃる方。受験シーズンが本格化する前に、姉妹やおばあさまと一緒に楽しく下見を進めたいと話してくださるご家庭。お嬢様とご家族の想いには、それぞれ違った歩幅と温度があります。

振袖選びは特別な準備であると同時に、ご家族で同じ時間を共有できる、未来の思い出づくりの入り口でもあります。私たちにとって、お嬢様が「これが気になる」「こっちはどう思う?」とご家族の顔を見ながら話すその瞬間こそが、振袖選びの本質そのものです。選ぶ時間、迷う時間、意見を重ね合う時間。そのどれもが、成人式準備の大切な一部になっています。
振袖を見に行きたいと思ったとき、もし ふじもとブログ がそのヒントや安心につながればこれほど嬉しいことはありません。これから準備を始める皆様にも、誰かと一緒に選びたいご家族にも、気負わず相談できる場所として当店をご利用いただければ幸いです。
目次
1.はじめに
2.冬休みが振袖試着のベストシーズンな理由
3.「振袖選び」ふじもとのトレンド変化
4.カラー別トレンド ベスト4
5.まとめ
1.はじめに
「SNSで見て気になった」「振袖っていつから準備したら良いの?」「どんなのが似合うか試したい」
そんな気持ちで振袖試着に来られる方が増えています。
振袖というと春休み、夏休みに見に行くと思われるかもしれませんが、実は冬休みが一番準備に向いています。新作も小物も、色数も、一年で最も揃う時期だからです。
成人式は1月。本番に一番近い冬に選ぶのがイメージしやすく、おすすめです。そして何よりご家族との予定が合いやすい!大切なのは「悩む時間も家族の楽しい時間に」
まずは羽織って写真を撮って、ご家族の会話の種にして、じっくり見比べしていただく。それが最近の「ふじもと」の振袖試着の楽しみ方の定番になってきています。
2.冬休みが振袖試着のベストシーズンな理由
本番を意識しやすい冬の試着
冬の振袖試着は「成人式当日の雰囲気に一番近い状態」で羽織っていただける時期です。
寒さ対策のショールや草履、重ね衿、帯揚げなどの小物類も豊富に揃うため、色や柄を見比べるだけでなく、実際のバランスや印象を確認しやすくなります。冬素材のベロアや、ファーショールの種類が増えたり、手袋とのコーデも楽しい季節です。
普段のお洋服の上から振袖を羽織る試着スタイルだからこそ、気になった振袖を何枚でも気軽に比較できます。
「この赤、思ったより顔が明るく見えるね」「この青、クールすぎない感じが好きかも」など、お嬢様の最初の直感的な感想がそのまま会話の種となり、ご家族での相談も自然に盛り上がります。みなさまから「家で話すより、その場で一緒に見て良かった」というお声が多いのも、この理由からです。
2〜3年前の冬から準備すると、着付け・美容室の予約も安心
成人式は「準備の時間が早いほど安心が積み上がる」大切な行事です。
当店では、ご成約いただいた順番で着付けの予約のご案内を進めております。そのため、時期が遅くなるほどご希望の時間枠が埋まりやすく、出遅れると早朝の着付けとなり美容室の予約がより早い時間となります。
あまりに早い時間だと美容室の予約自体受け付けてくれない場合もあります。
2〜3年前の冬休みにご来店いただくと、まだ多くの時間帯から比較して選べる余裕があります。
さらに「春からの進学で地元を離れるかもしれない」「受験前に姉妹や祖父母も一緒に選びたい」など、その後のご予定をふまえた相談にも進みやすくなります。
冬休みに振袖を決めておくことは、成人式当日の段取りそのものに「時間の選択肢」という安心を増やしてくれるのです。
洋服の上から羽織る試着スタイルだからこそ、気軽に試せます
振袖は普段のお洋服の上から試着することができます。
気になった振袖だけを最後まで着装するので、お嬢様の負担が少なく選ぶことができます。肩に振袖をかけてお顔写りを一緒に見ていく作業は、パーソナルカラー診断と一緒です。意外な色が似合うかも。
ご来店いただいたご家族の会話は、「この色なら卒業式の袴も合いそう」「受験が終わったらあらためて写真も撮りたいね」「お姉ちゃんの髪飾り使えるかな」など、次の季節へつながる話題まで広がります。
“選ぶ時間”はあなたの成人式準備の大切な一部。
だからこそ、ご家族みんなでどれが似合うかなと、スマホで撮影しながら、楽しく振袖探しの時間をお過ごしください。
着装してわかる実際のお客様エピソード
お店に来られるお母様とお嬢様の多くが、最初は少し不安そうに話されます。
「地味じゃないかな…?」「最近は白っぽい振袖が多いって聞くけれど…」
そんな迷いを抱えながら、そっとご相談される姿をよくお見かけします。
ところが、実際にお嬢様に振袖を合わせはじめると、空気がすっと変わります。
鏡の前で袖を通した瞬間、本人の表情がふわっと明るくなり、
「え、意外といいかも」「これ、着て行きたい!」と笑顔がこぼれるのです。
その様子を見たお母様も、ほっとしたように目を細めながら
「似合うねえ、本当にきれい」と嬉しそう。
親子で楽しそうに会話が弾みはじめる、あの瞬間がとても印象的です。
最近は「今どきのコーディネートを楽しみたい」と希望される方が多く、
お嬢様自身も
「衿にレースをつけたい!」「キラキラした帯締めが良い!」
など、選ぶ時間がどんどん楽しくなっていく様子が伝わってきます。
最初は戸惑っていたお嬢様も、気に入った一着と出会うことで
振袖そのものを好きになり、
「20歳のつどい」をもっと大切に、特別な日に迎えようという気持ちへと
自然に変わっていくのです。
3.「振袖選び」ふじもとのトレンド変化
まだまだ人気のくすみ系の振袖や小物
ここ数年ずっと続いていた “くすみカラー人気” は、もちろん今年も根強くご相談の多い色味です。くすみピンク・ミントグレー・モカ系など、やわらかく今っぽい雰囲気は、引き続きお嬢様からの支持が高く、小物合わせの自由度もあるため、ご家族で楽しみながら選べるカラーです。
ところが、この夏頃から店頭で少し面白い変化が起きています。
試着に来られたお嬢様が手に取られる振袖の“第一候補”が、以前より 濃い色に戻りつつある のです。
赤・藍・深緑・山吹・濃紫など、写真で見ても印象がはっきり残る色。
「可愛いと思っていたくすみカラーと、濃い色の両方を羽織って比べたい」とおっしゃる声がとても増えました。
理由のひとつに、「写真での見え方」 があります。
SNSやスマホの画面では淡い色も明るく映りますが、実際にお顔のそばに持ってくると「思ったよりぼんやりする」「濃い色の方が表情が締まって見える」と気づかれるお嬢様が多いのです。
また、ご家族が一緒に写真を撮って見比べると
「こっちの方が華やかに見えるね」
「濃い色は成人式らしい凛とした感じがある」
と、自然に会話が広がります。
特に増えているのは、
・赤の深みを楽しむ“えんじ系”
・クールさと上品さを両立できる“藍・紺青系”
・甘さを控えめにできる“深緑・抹茶系”
など、落ち着いた中にも個性のある色。
お嬢様の雰囲気や背丈との相性によって、濃い色は「大人っぽい可愛さ」を引き出しやすく、帯や小物で雰囲気を自由に変えられるところも人気の理由です。
もちろん、くすみ系の可愛さは今年も健在です。
ただし、以前のように “くすみ一択” という流れではなく、
「可愛いの基準が広がった」
と感じています。
実際、店頭では「せっかくだから濃い色も羽織ってみたい」というお声を聞く機会が多くなりました。羽織ってみると、皆さま驚くほど似合われるんです。
「こんな色が似合うと思わなかった!」
「写真で見るより断然いい!」
と笑顔になるご家庭も多く、選択肢の幅が広がったことを嬉しく感じています。
振袖選びは、色の流行だけで決めなくて大丈夫です。
お嬢様が鏡でご自分の顔を見た瞬間、
「あ、これ好き!」
と感じられるかどうかが、一番の決め手です。
今年はくすみカラーだけでなく、“濃い色の可愛さ”にもぜひ触れてみてください。
比較してみることで、意外な一枚に出会えることがよくあります。
ふじもと呉服店では、冬休みに向けて新作の振袖も続々と入荷しております。
ぜひお気軽に羽織りに来ていただければ嬉しいです。
ご家族での時間が、未来の素敵な思い出につながりますように。
4.カラー別トレンド ベスト4
赤系の変化
振袖の王道カラーである赤は、今年も変わらず高い人気を保っています。
ただし「赤」とひと括りにできないほど、選ばれるトーンが多様化しているのが今年の特徴です。
・えんじ(深みがあり、落ち着いた大人の赤)
・茜色(ややオレンジを含んだ明るい印象の赤)
・赤×黒(柄の入り方でシャープにも華やかにも変化)
同じ赤でも、色の深さや柄の分量で印象が大きく変わるため、比較しながら選びやすいカラーです。
特に「華やかさは欲しいけれど、甘くなりすぎるのは避けたい」という方に支持されています。赤系は写真にも映えやすく、ご家族の印象にも残りやすい王道カラーとして安定した人気があります。
藍色や紺青系の変化
この夏頃から特に伸びているのが、青系の振袖です。
従来の「清楚」なイメージだけでなく、近年は「クール」「上品」「知的」といった印象を求める方が増え、青系全体の評価が上がっています。
・藍色(深みのある青で、凛とした雰囲気を演出)
・紺色(肌色との調和が取りやすく、写真でも落ち着いて見える)
・青金(金の柄が入ることで都会的で洗練された印象に)
青は昔から“清潔感・誠実さ”を感じさせる色として親しみが深く、
ご家族が見たときにも 印象が安定して伝わりやすい ため、
成人式らしい きちんとした雰囲気 が出しやすい色でもあります。
深緑・カーキグリーン・抹茶など緑系の変化
緑系は「可愛いにも、かっこいいにも寄せられる」という幅の広さが魅力で、ここ数年人気が安定しているカラーです。
今年は特に、薄いミントよりも“深みのある緑”が注目されています。
人気の例は次の通りです。
・カーキグリーン × 金柄
→ シックな色味でお洋服感覚で選びやすい
・抹茶色 × レース衿
→ 重さを感じにくい絶妙な深みで、季節感も出しやすい
・深緑 × 白柄
→ 清楚さとクールさのバランスが取りやすく、幅広い年代に好印象
緑が選ばれる大きな理由のひとつは、
日本人の肌に馴染みやすい色 であること。
赤み・黄みのバランスがとれやすく、顔色を自然に明るく見せてくれます。
さらに、
金との相性が非常に良い色 という点も、緑系の魅力です。
金彩の柄・帯・小物を合わせると、お祝いらしい華やかさがしっかり出せ、
「晴れの日の格を上げてくれる色」としてご家族からの評価も高い傾向があります。
深さ・明るさ・柄の分量で印象が大きく変わるため、
選んだ一枚によって“可愛い〜大人っぽい”を自由に表現できるカラー として、今年も多くの方に選ばれています。
黄土色・モカ・ブラウンなど茶系の変化

茶系は「落ち着いて見える色」「家族に褒められやすい色」として以前から一定の人気がありますが、ここ数年で選ばれ方に変化が出ています。
・黄土色(やわらかく親しみのある印象)
・モカ(赤み・黄みのバランスが良く、現代的なニュアンス)
・ブラウン(重くなりすぎない深さで、品よくまとまる)
人気が高まっている理由は、
・衿や帯、小物を変えることで“今っぽさ”を簡単に足せる
・写真で色が沈みにくく、自然な明るさを残せる
・世代を問わず好印象で、ご家族の意見もまとまりやすい
といった点にあります。
茶系は「落ち着いていながら個性も出せる」カラーとして、
比較しながら色の違いを楽しめる冬の時期にとても選ばれやすい傾向があります。
5.まとめ
振袖選びは、「気に入った一枚と出会うこと」と同じくらい、
その後に続く 着付け・美容室の予約を安心して確保できるか が大切なポイントです。
成人式当日は、ご成約順にお支度時間をご案内しているため、
時期が遅くなるほど希望のお時間が取りづらくなり、
早朝の支度になってしまったり、美容室の予約が難しくなることもあります。
だからこそ、2〜3年前の冬休みの試着は“その後の安心”につながります。
晴れの日の段取りを余裕を持って整えられれば、
当日のお嬢様もご家族も、心から楽しんでいただけます。
まずは気になった振袖を、ご家族で一緒に羽織りに来てみませんか。
SNSで見た色も、実際に合わせると印象が大きく変わります。
その“違い”を楽しみながら、ゆっくり選んでいただけるのが冬の良さです。
試着のご予約は 下記ご来店予約ボタン・お電話のどちらからでもOK です。
ゆっくりご案内できるお時間を確保してお待ちしています。
お嬢様にとって大切な「20歳のつどい」だからこそ、
早めの準備で、安心と楽しさのある振袖選びをしていただけたら嬉しいです。

ふじもとは、おかげさまで創業103年。山口市中心商店街米屋町で永年地域密着の呉服店として、着物を通して家族皆様の記念日のお手伝いをさせていただいております永年のご愛顧に感謝して、これからも頑張ってまいります。






